第1章-2 「選ばれるビルダー」になるための プロセスとその方法論
「受注できない」は「選ばれていない」ということ
「契約が取れない」「売上が上がらない」というのは、自分本位の見方です。
顧客にしてみれば、「選んでいない」ということ。
「受注できない」というのは「選ばれていない」ということなのです。
まず、顧客に選ばれて、そこから先の対応で気に入られ、最終的な決め手を与えることができて、初めて契約に結びつけることができます。
そうしたプロセスをきっちり押さえていく必要があるのですが、その入り口である「選ばれる」ことを意識していないビルダー様が非常に多いように思えてなりません。
人が何かを選ぶときには、必ず何らかの決め手があります。
住宅のように高価で大事なものであればあるほど、決め手は明確に求められます。
自分の価値観に合った「一番のもの」しか選ばれないのです。
例えばノートパソコン。
私は出張時の移動中も仕事をしたいので、バッテリーが長持ちする製品を選んでいます。
いくらデザインが優れていても、価格が安くても、すぐに充電しないといけないような製品では意味がないので、決して選ぶことはありません。
住宅でも同じことです。
地場のビルダー様が建てる住宅にも、評価される点がいくつもあるはず。
価値があるはずなんです。
しかし、顧客にとって自社にどのような価値があるのか、気がついていない。
大手にない自社の価値とは何か。これを意識するだけで、取り組みの内容はずいぶん違ってくるはずです。
これに気づかないとどうなるか。
価格競争に巻き込まれます。
そして値引きに走ります。
そうなると利益を確保できないばかりか、既存の顧客をサポート、ケアすることもできなくなる。
自ら会社の価値をおとしめることになってしまいます。
先ほどのノートパソコンの例に戻ります。
お客さまは、自社の価値(= 選ぶ理由)に合った一番 を探しています。
あなたがお客さまの立場で考えたとき、答えはシンプルに見えてきます。
あなたは、どのような価値を求めているお客さまに選ばれたいですか?
ただし、どの業界にも必ず競走相手がいます。
そして、選ぶのはお客さまです。
さあ、あなたの会社がお客さまに選ばれる「価値(理由)」は何でしょうか。
5つリストアップしてみてください。
競争相手と比べてどのような違いがあるのか、具体的に記載して下さい。
社内で出し合ってみると良いでしょう。
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